多様な焙煎度で
自身に合った豆・焙煎度を
探してみてください。
土壌や気候が様々に異なる国と地域で
栽培されたコーヒーの木。
研鑽された精製によって醸し出された
個性豊かな生豆。
淡島珈琲はそれら個性豊かな生豆を
より風味豊かな珈琲豆に仕上げてご提供しています。
お好みの豆を
お好みの焙煎度で
珈琲豆は、農作物です。
栽培地の気候風土により、様々な味わいが備わっています。当然、焙煎によっても酸味や香味、旨味が異なります。
風味や旨味の感じ方は、千差万別。誰かが美味しいからといって、自分にも美味しいとは限りません。
味に大きく影響するのは第一に豆の品種、次に焙煎度です。飲み比べて、ご自分に合った風味の豆・味わい、焙煎度を見つけてください。
一つの豆を多いものでは、5段階の焙煎で仕上げてご提供しています。
焙煎機
焙煎方式には、直火・半熱風・完全熱風式の3つがあります。
それぞれの方式には一長一短がありますが、当焙煎所では、温度管理を徹底することで、均一な焙煎が可能な熱風式焙煎機を採用しています。
熱風式焙煎機は、排気風量、熱カロリーなどが調整しやすく、思い描いた味と香りのイメージに近づけやすいのです。
雑味がなくクリアなディテールを表現するために、旨みとコクのある味わいを安定して生み出すために。当店は熱風式焙煎機のメリットを最大限に活かした味作りを追求してまいります。
焙煎人にできること
高品質な珈琲豆に、とことんこだわること。
生豆との出会いは一期一会。その生豆の種類や鮮度、水分保湿度合などを見極め、最高の味を引き出すための焙煎に力を注ぐこと。
目と鼻と耳をフルに活用し、生豆の色の変化、膨らみ・シワの伸び具合を注意深く観察しつつ、焙煎が進むにつれ醸し出される香りと対話しながら、その豆が本来持っている風味・旨みを引き出していくこと。
お客様にとっての「美味しい」はもちろんのこと、飲み終わった後の心地よさや癒しといったプラスアルファの価値を追求し続けること。
こだわり
この珈琲美味しいね。
この味が気に入ったよ。
そんな言葉をかけていただけるように。
良い豆のもつポテンシャルを最大限生かせるよう、
丁寧な仕事を心がけています。
素材へのこだわり
世界には、珈琲栽培への情熱と飽くなき創意工夫で、より良い豆づくりに邁進する生産者が数多くいます。そのような環境で育まれた珈琲豆は、誰が飲んでも美味しく味わうことができます。当店では、そのような素材を知りつくした生産者のみが生み出した、品質の良い珈琲豆だけを扱っています。
お求めやすく、買いやすい価格帯にするために、生豆のコストを抑えることは、当然とは思いますが、品質よりもコストを優先するようでは、本末転倒ではないでしょうか。当店では、珈琲豆が本来もっている味わいを楽しんでいただくことだけを考え、高品質の珈琲豆を取り揃えていますので、安心してお選びいただけます。
豆の管理へのこだわり
入荷したばかりの生豆には、黒豆、発酵豆、カビ豆、未熟豆、砕け豆、貝殻豆、ドライチェリーといった不良豆が一定程度混入しています。これらは、不快な渋みや苦味の原因となるため、当店では、手間と時間をかけて徹底的に取り除いております。
適切に管理された豆と最適な焙煎で、お客様に珈琲本来の味を味わっていただくために、当店は手間も時間も惜しみません。
焙煎工程へのこだわり
豆は、焙煎の過程でいろいろな味を身につけます。
どんなディテールがベストか、豆の持ち味を最大限に引き出すか、焙煎後の珈琲を常にイメージし、珈琲豆と対話しながら焙煎作業を進めていきます。1ハゼ、2ハゼ、煎り込み、釜出しのタイミングなどを見極めながら調整し、バランスのとれた珈琲に仕上がるよう努めていくことで、日々、美味しく味わえる珈琲が生まれます。
「この味、この珈琲美味しいね」「この味が気に入ったよ」と言っていただくために、妥協は一切いたしません。
お好みの味を
焙煎士が10人いれば、
10通りの焙煎があり
飲み手が10人いれば
酸味が好き、香ばしさが好き、コクが好き
飲みやすさのバランスにこだわるなど、
やはり10人10通りの好みがあると思います。
好みをご相談ください
注文をお受けした焙煎の作業では、気温・湿度・窯入れ温度・温度上昇率・窯出し温度など多くの情報を記録。日々、焙煎豆の味・変化を確認しています。
「酸味がちょっと苦手」「コクの強いのが好き」「この前は、こう感じたんだけど、今回はこんな風にできますか」など、希望する味のイメージをお伝えください。お客様にとっての美味しい味探しをお手伝いいたします。
珈琲を美味しくいただくための3原則は、「煎りたて」「挽きたて」「淹れたて」です。
焙煎は当店にお任せいただいて、ご自宅では、「挽きたて」「淹れたて」にこだわってください。
豆を挽く、豆の粒度
一番馴染みの深い抽出、紙フィルターを使ったドリップ方式は、白砂糖からグラニュー糖くらいの中細挽きから中挽きが一般的です。
挽き加減のポイントは、粉とお湯の”触れている時間”にあります。
粉とお湯の量が同じなら粒が細かいほど、お湯と触れ合う面積が大きくなるので、成分がたくさん溶け込み抽出効率が良くなりますが、その分、雑味成分も多く溶け込んでしまいます。雑味が強い、濃く感じる場合は、細かすぎるので、少し粗く挽いてみましょう。また、色が薄く、風味を感じづらい場合は、粗すぎるので、少し細かく挽いてみましょう。
水と淹れる温度
抽出した琥珀色の液体に含まれる珈琲の成分はわずか2%。98%が水分です。このため、淹れる際の水は重要なポイントになります。
日本の水道水の多くは「軟水」です。軟水は、珈琲特有の雑味が溶けにくいので、マイルドな舌触りに仕上がります。
抽出温度も、珈琲の味わいに大きく影響します。温度が高いほど抽出効率は上がりますが、高すぎると雑味・渋みが出やすくなります。逆に低すぎると抽出不足となり、味わいに欠けたり酸味が強く出てバランスが崩れる原因となります。バランスの良い抽出温度は88〜86℃。浅煎りの場合は、酸味が立ちやすいので90℃ぐらいで、深入りの場合は、86〜84℃ぐらいを基準にして淹れてみてください。
召し上がりのタイミング
飲み頃は、焙煎してから数日後。
焙煎したての豆は、珈琲の雑味成分となる炭酸ガスを多く含んでいますので、ある程度の炭酸ガスが放出されるまで2〜4日間ほどお待ちください。味がしっとりと落ち着いてきます。
熱風式焙煎機によってしっかりと加熱した豆は、多孔質化しています。表面に開いた数多くの細かい穴がたっぷりとお湯を吸い、豆全体がしっかりと膨らむことで、旨味成分をしっかりと抽出できます。芯まで加熱されることで、酸化スピードも緩やかになり、一ヶ月ほど美味しくいただけます。
焙煎講座
色と味の変化
焙煎が進むと豆は茶褐色、さらに黒褐色へと変化。
焙煎の過程によって成分が化学変化を起こし、様々な香りや酸味、
苦味、甘味といった風味が生まれます。
焙煎は、生豆を190〜215℃程度まで熱し乾煎りすることで、生豆の成分を珈琲の「香り・色・味」の成分に作り変える重要な工程です。時間経過に合わせて熱量をコントロールすることで、褐色から黒褐色へと変化し、それに伴って芳ばしさと苦味を持った「珈琲豆」になります。
珈琲の生豆は、生の状態では単に青臭く干し草のような香りですが、火を加えることによって熱化学反応を起こし様々な味と香りを生成します。
珈琲の味の主な成分は、揮発成分で確認されているだけでも数百種類にも及びます。焙煎の目的は、その揮発成分をしっかりと引き出すことにあります。焙煎によって生豆から農作物が持つ、青臭さや渋み・苦味などの雑味を取り除き、熱化学反応の過程で香りや芳ばしさ、そして旨味である酸味や甘み、コクへと変化させていくのです。
釜の温度が130度を超えたあたりで、豆の内部温度が100度を超え、熱化学変化が始まります。豆の中の水分消失が進行するとともに色合いも薄緑、黄色へと変化していきます。
黄色みを帯び始めた150度あたりから、パンを焼いたときのほんのりとした甘みが漂い始めます。これを「メイラード反応」と呼びます。メイラード反応とは、熱化学反応によって糖とアミノ酸(タンパク質)が相互に作用して褐色物質「メラノイジン」と特有の甘い香りを生じさせる反応のことです。メイラード反応によって生成されるメラノイジンは、旨味、甘み、コク、香りを感じさせる重要な物質です。そしてもう一つ重要なのが、糖質が変化してできる「ビラジン類」です。これは珈琲に芳ばしさを感じさせてくれるもので、プリンのカラメルと同じ性質のものです。プリンのカラメルを作る際、火を加えすぎると焦げて苦くなり砂糖本来の甘味が失われてしまいますが、珈琲豆も同様に、火を入れすぎると焦げ(炭化)が進み、風味がないただ苦いだけのものになってしまいます。甘みを感じる珈琲豆に仕上げるには、適切な熱化学反応によって「ビラジン類」を生成させなければいけません。
熱化学反応を適切に進めるうえで重要なのが「温度上昇率」です。この温度上昇率を時間軸でしっかりと管理することが「適切な焙煎」と言い換えることができます。
焙煎を進めていく過程で浅煎り、中煎り、深煎りの段階を取り出し、味わってみると、とても同じ生豆とは思えないくらい、味や香りが違って感じられます。
ライト・シナモン・ミディアムは極浅煎りで、1ハゼから2ハゼのかなり前で煎り止めたもの。ハイは浅煎りで2ハゼの2〜3℃前で煎り止めたもの。シティは中煎りで2ハゼ後で煎り止めたもの。フルシティは中深煎り。フレンチローストは表面に油が滲み出るくらいの深煎りで、イタリアンは炭っぽくなるほどの深煎りです。一般的にドリップで飲まれているのは、ハイ(浅煎り)、シティ(中煎り)、フルシティ(中深煎り)、フレンチ(深煎り)の4段階。イタリアンほどの深煎りは、ごく一部でエスプレッソに用いられているようです。
焙煎は色だけでなく、立ち上る匂い、豆の膨らみ、爆ぜる音、表面の皺の伸び具合など、嗅覚、視覚、聴覚をフルに活用しながら進行具合を見極めていきます。